60代の時間|人生で最も大切な資産とは何か

60代になると、時間の感じ方が少しずつ変わってくるように思います。

若い頃は、毎日が忙しくてもあまり気にしていませんでした。

  • 仕事
  • 子育て
  • 住宅ローン
  • 地域の付き合い

など、
人それぞれでしょうが、やることは次から次へと出てきます。

気が付けば一週間が終わり、
一か月が終わり、
一年が終わっている。

そんな感覚だった人も多いのではないでしょうか。

しかし60代が近づいてくると、
少し違った感覚が生まれてきます。

これから先、自分にはどれくらいの時間が残されているのだろう。

そんなことを考える機会が増えてくるのです。

60代になると時間の見え方が変わる

振り返ってみると、年代によって時間の感じ方は大きく違っていました。

20代の頃は、
時間が無限にあるような気がしていました。

体力もあり、多少無理をしても何とかなります。

将来のことよりも、
まずは目の前のことを一生懸命やる時期だったように思います。

40代になると状況は変わります。

仕事では責任が増え、家庭でも様々な役割があります。
毎日忙しく、とにかく時間が足りない。

そんな感覚でした。

そして60代。

時間が足りないというよりも、
残された時間を意識するようになる。

これが大きな違いかもしれません。

厚生労働省の発表によると、日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳を超えています。

もちろん人によって違います。

もっと長生きする人もいるでしょう。
反対に、そうではない人もいます。

それでも60代になると、
「あと何年くらい元気に動けるだろう」
と考える人は増えるのではないでしょうか。

お金は増やせても時間は戻らない

私はこれまで、転職も経験してきました。

● 資格取得にも挑戦しました。
● 失敗したこともあります。
● 遠回りしたこともあります。

でも振り返ってみると、

〇 お金は後から取り戻せることがあります。
〇 仕事も変えることができます。
〇 失敗もやり直せます。

しかし、

過ぎた時間だけは戻ってきません。

若い頃は、
そのことをあまり意識していませんでした。

時間は明日もあり、来年もある。
そんな感覚だったように思います。

しかし年齢を重ねるにつれて、その考え方は少しずつ変わってきました。

前回の記事では、老後資金について書きました。

お金は大切です。

生活するためにも必要です。

ただ、お金を増やすことばかりを考えていると、
今しかない時間を失ってしまうこともあります。

そのことを私は50代になってから強く感じるようになりました。


関連:人生を考える7つの視点|ご縁・過去・時間・生きる力から見えてくるもの

この時間を仕事だけに使っていいのだろうか

時間の価値を強く感じるようになったのは、
50代で第二種電気工事士の資格を取得し、新しい会社へ勤めた頃だったと思います。

仕事はありました。
収入もありました。
生活に困ることもありませんでした。

しかし、その代わりに残業や休日出勤もあります。

どうしても仕事中心の生活になります。

正月休みやお盆休みもありますが、大企業のように長期休暇を取れるわけではありません。

仕事がある以上、対応しなければならない。
お客様から依頼をいただいている以上、簡単には断れない。

それが社会の現実でもあります。

もちろん、その働き方を否定するつもりはありません。
私自身も長年そうして働いてきました。

ただ、その頃から少しずつ考えるようになったのです。

この時間を仕事だけに使っていて、本当にいいのだろうか。

残された人生があと何年あるのかは誰にも分かりません。

その中で、自分の時間をどのように使うのか。
仕事だけで終わってしまっていいのか。

そんな葛藤が少しずつ生まれてきました。

そして、その思いは入院を経験したことでさらに強くなりました。

当たり前だと思っていた時間が、実は当たり前ではない。

健康も時間も、失って初めてその価値に気付くことがあります。
私はその時、自分の残り時間について真剣に考えるようになったのです。

自由時間をどう使うかで人生は変わる

入院をきっかけに退職し、その後の働き方について考えるようになりました。

年金を受け取るまでの間、何らかの収入は必要です。

だからといって、以前と同じように
時間を仕事だけに使う生活に戻りたいとも思いませんでした。

安定した収入を優先するのか。
自由な時間を優先するのか。

その選択に正解はありません。

人によって答えは違うと思います。

ただ私の場合、最終的に選んだのは時間でした。

もちろん、収入は大切です。

しかし、残された人生を考えた時、
「今しかできないこと」
にも時間を使いたいと思ったのです。

自由な時間が増えると、できることも増えます。

  • 旅行
  • 趣味
  • 学び直し
  • 地域活動
  • 家族や友人との時間
  • 健康づくり

ただ、大切なのは何をするかではありません。

何に時間を使うか。

そこに、その人の価値観が表れるのだと思います。

人生で一番時間を使ってよかったと思う経験

これまで様々な経験をしてきました。

転職もありました。
資格取得もありました。
旅行や人との出会いもありました。

その中で、
「時間を使って本当に良かった」
と思う経験を一つ挙げるとしたら、

やはり四国歩き遍路47日間だと思います。

お金だけではできません。
時間だけでもできません。

両方が揃って初めて実現できる経験でした。

47日間という時間の中で、
歩き、考え、人と出会い、自分自身と向き合いました。

今振り返っても、
「あの時間は人生の財産だった」
と思います。

もちろん欲を言えば、
別格二十霊場も含めて60日ほど歩いてみたかった気持ちもあります。

それでも、あの47日間は私にとって特別な時間でした。

そして今は、
いつかもう一度歩いてみたい。

そんな楽しみを将来に残しています。


関連:60代からの人生をどう生きるか|自分らしい幸せの見つけ方

これからの人生を誰と何に使うのか

60代になると、時間の価値はさらに大きくなります。

若い頃のように、
「いつかやろう」
が無限にあるわけではありません。

だからこそ考えたいのです。

● これから誰と会うのか。
● どこへ行くのか。
● 何を学ぶのか。
● 何を残すのか。

私自身、今後10年でやりたいことがあります。

特別なことではありません。

まずは日常を楽しく、笑顔で過ごすこと。
仕事を通じて人と出会い、ふれあい、必要な収入も確保すること。

そして仕事のない日は、

季節を感じながら、その時にやりたいと思ったことをやること。

ドライブもいい。
旅行もいい。
寺社巡りもいい。
人と会うのもいい。

来年は還暦です。

富士山登山や上高地への旅行もしてみたいと思っています。

そう考えると、
人生というのは、お金だけでも仕事だけでもないのだとあらためて感じます。

時間をどう使うか。

それこそが人生そのものなのかもしれません。

人生で最も大切な資産は何か。

人によって答えは違うでしょう。

お金かもしれません。
健康かもしれません。
家族かもしれません。

ただ、私自身は年齢を重ねるほど、
「時間」
の価値を強く感じるようになりました。

四国遍路を歩いた47日間。

人との出会い。
旅先で見た景色。
何気ない日常。

そうした時間は、お金では買うことができません。

だからこそ、

残された時間を誰と過ごすのか。
何に使うのか。
どんな思い出を残すのか。

それを考えることが、60代以降の人生では大切なのかもしれません。