50代・60代で仕事が見つからない人へ|今できる現実的な考え方
仕事を辞めたあと、なかなか次の仕事が見つからない。
応募しても書類選考を通過できない。
面接まで進んでも採用されない。
条件に合う求人そのものが少ない。
そんな状況が続くと、
「このまま仕事が見つからなかったら、どうすればいいのだろう」
という不安が、日に日に大きくなっていきます。
この記事では、自己都合による退職だけでなく、定年、倒産、解雇など、理由を問わず仕事を離れた50代・60代の方を中心に考えていきます。
年金や貯蓄だけで生活できる人ではなく、これからもしばらく働き、収入を得ていかなければならない人を想定しています。
仕事がないことより、収入が途絶えることが不安になる
仕事が見つからない時に最も苦しいのは、働く場所がないことだけではありません。
多くの人にとって本当に大きな不安となるのは、収入が途絶え、貯蓄が少しずつ減っていくことではないでしょうか。
生活をしていれば、金額の大小にかかわらず出費は避けられません。
- 家賃や住宅ローン
- 食費
- 水道光熱費
- 税金や社会保険料
- 医療費
- 車や住まいの維持費
収入がなくなっても、生活費の支払いは続きます。
そのため、毎月の預金残高を確認するたびに、
「あと何か月生活できるのだろう」
「このまま貯金が減り続けたらどうなるのだろう」
と考えてしまうことがあります。
家族を養っている人であれば、自分一人の問題ではありません。
家族に申し訳ないという気持ちや、何としても収入を確保しなければならないという責任感から、さらに焦りが強くなることもあるでしょう。
生活が苦しい時ほど、焦って決めないことが大切
収入が途絶えると、
「とにかく早く仕事を見つけなければならない」
「採用してもらえるなら、どこでもいい」
という気持ちになりやすくなります。
もちろん、生活を維持するためには、早く収入を得る必要があります。
しかし、焦って待遇や仕事内容を十分に確認しないまま就職し、短期間で辞めることになれば、結果としてさらに遠回りになることがあります。
再び仕事を探す時間が必要になり、その間はまた収入が途絶えます。
心や体に無理がかかる職場を選んでしまえば、仕事を続けること自体が難しくなるかもしれません。
早く動くことは大切です。
ただし、何も考えずに動くことと、方向性を決めてから速やかに動くことは違います。
多少時間がかかったとしても、行動を始める前に、一度立ち止まって考える時間を持つことが必要です。
まずは、これからどのように収入を得るのかを考える
仕事を失ったあとに考えなければならないのは、
「次にどの会社へ応募するか」
ということだけではありません。
その前に、
「これから、どのような方法で収入を得ていくのか」
という大きな方向性を考える必要があります。
収入を得る方法は、大きく分けると次の二つです。
- どこかに勤めて給与を得る
- 自分で仕事や事業を始めて収入を得る
もちろん、短時間勤務と副業を組み合わせるなど、実際の働き方にはさまざまな形があります。
それでも最初の段階では、勤めることを中心に考えるのか、自分で仕事をつくることを考えるのか、大きな方向性を決めることが重要です。
関連:50代・60代の働き方に迷ったとき|仕事を続ける・辞める・小さく働く考え方
どこかに勤めるという選択
企業や事業所に勤める大きな利点は、毎月の収入を比較的安定して得られることです。
決められた日に給与が支払われるため、今後の生活設計も立てやすくなります。
社会保険や福利厚生が整っている勤務先であれば、安心につながる部分もあります。
一方で、50代・60代の再就職では、これまでと同じ役職や待遇、給与を維持できるとは限りません。
特別な経験や資格を求められてスカウトされる場合を除けば、以前より給与が下がることも想定しておく必要があります。
これまでの経歴や役職にこだわりすぎると、応募できる仕事の範囲が狭くなってしまうこともあります。
だからといって、どのような条件でも受け入れればよいわけではありません。
必要な収入、勤務時間、通勤距離、体力、職場環境などを整理し、無理なく続けられる仕事かどうかを考えることが大切です。
関連:仕事に意味を感じなくなった人へ|「このままでいいのか」と悩んだ時に考えたいこと
自分で仕事や事業を始めるという選択
自分で仕事を始める場合、会社に雇われる時のように、年齢だけで採用を断られることはありません。
これまでの経験、資格、人とのつながり、地域での需要などを生かせる可能性もあります。
うまくいけば、勤めていた時以上の収入を得られることもあるでしょう。
ただし、事業を始めれば必ず成功するわけではありません。
会社員のように、毎月決まった金額が振り込まれる保証はありません。
最初のうちは売上がほとんどなく、収入がゼロに近い状態が続く可能性もあります。
設備、仕入れ、広告などに多額のお金をかければ、収入を得るどころか、借金を抱えてマイナスになることもあります。
何を始めるかによって、必要な資金や見込める収入は大きく異なります。
始める前には、
- 誰に何を提供するのか
- 本当に需要があるのか
- 始めるためにいくら必要なのか
- 毎月いくら売り上げる必要があるのか
- 収入が安定するまで生活を維持できるのか
といったことを、できるだけ現実的に考える必要があります。
メディアで紹介される成功例だけを基準にしない
テレビや新聞、インターネットでは、転職や起業に成功した人が紹介されることがあります。
50代から新しい仕事を始めて成功した人。
定年後に起業して大きな収入を得た人。
好きなことを仕事にして人生が変わった人。
そうした話を見ると、
「自分にも同じことができるかもしれない」
と勇気をもらえることがあります。
挑戦するきっかけとして、成功例を知ること自体は悪いことではありません。
ただし、メディアで取り上げられるのは、多くの場合、目立った成果を上げた一部の人です。
その裏には、思うように仕事が見つからなかった人や、事業を始めても続かなかった人が数多くいることも忘れてはいけません。
誰かが成功した方法を、そのまま自分に当てはめても、同じ結果になるとは限りません。
年齢、経験、資金、家族構成、住んでいる地域、健康状態など、それぞれの条件が違うからです。
成功例を参考にしながらも、最後は自分の現実に合わせて判断する必要があります。
自分に合った働き方は、置かれている状況によって違う
勤めることと、自分で仕事を始めることのどちらが正しいのか。
一つの答えを出すことはできません。
その人の状況によって、適した選択は変わります。
- 現在何歳なのか
- あと何年働く必要があるのか
- 毎月いくらの収入が必要なのか
- 貯蓄にどれくらい余裕があるのか
- 家族を養う必要があるのか
- 健康面や体力に不安はないか
- どのような経験や資格を持っているのか
例えば、できるだけ早く安定した収入を得なければならない人にとっては、まず勤め先を探す方が現実的かもしれません。
一方で、一定期間収入がなくても生活できる余裕があり、自分で仕事を始める具体的な準備がある人なら、事業に挑戦する選択も考えられます。
勤めながら小さく副業を始め、少しずつ自分の仕事を育てる方法もあります。
大切なのは、世間でよいとされている働き方ではなく、今の自分にとって無理がなく、続けられる方法を選ぶことです。
関連:働けなくなったらどうする|40代・50代が今から考えたい現実的な備え
考える時間を持ち、決めたらすぐに動く
仕事が見つからず、貯蓄が減っていく状況では、落ち着いて考えること自体が難しくなります。
それでも、焦りだけで次の仕事を決めるのではなく、将来を見据え、長期的な視点で判断することが大切です。
これから必要となる収入や働く期間を整理し、自分に合った働き方を考える。
そのための時間は、決して無駄ではありません。
ただし、いつまでも考え続けて、動かないままでは状況は変わりません。
自分なりに考え、
「まずはこの方向で進んでみよう」
と決めたら、そこからは速やかに行動することが必要です。
- 求人を探す
- 応募書類を見直す
- 経験や資格を整理する
- 必要な情報を集める
- 相談できる場所へ足を運ぶ
- 小さく仕事を試してみる
最初に選んだ道が、必ず思いどおりに進むとは限りません。
実際に動いてみなければ分からないこともあります。
途中で違うと感じた時は、その時点で軌道修正を考えればよいのです。
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仕事が見つからない時こそ、長期的な視点を持つ
50代・60代で仕事が見つからないと、自分の年齢やこれまでの経歴を否定されたように感じることがあります。
しかし、仕事が見つからない理由は、年齢だけではありません。
希望する条件と求人の内容が合っていないこともあれば、地域や時期によって求人数が少ないこともあります。
一度や二度うまくいかなかったからといって、これから働く道がなくなったわけではありません。
働き方は一つではありません。
焦って目の前の仕事に飛びつくのではなく、まずは自分に合った働き方を考える。
そして、方向性を決めたら、迷いすぎずに行動する。
その時点で自分が考えた、最も現実的な道を選べばよいのだと思います。
将来、すべてが思いどおりにいくとは限りません。
それでも、状況が変わった時には、またその時に考え、軌道修正すればいいのです。

