この記事では、私がどんな価値観で生きてきて、ものごとをどう見ているのかをお伝えします。
相談を検討されている方が「この人はどんな考え方で話を聞くのか」を知るための、最初の入り口として気軽に読んでいただければ十分です。

私の人生を振り返ると、「1番を取りにいく生き方」よりも、
全体を見ながら、2番目の立ち位置で流れを整える生き方の方がしっくりきます。
それは、子どもの頃からずっと変わらない自分の自然な姿でした。

「1番より2番の立ち位置」がずっと自分に合っていました

小中学生の頃、体育のリレーが好きでした。短距離走には自信があり、
いつもクラス代表として1番手のスタートを任されていました。
スタートダッシュは早く、50メートルまでは必ずトップを走っていたのを覚えています。

ただ、100メートルを越える頃になると、自分の短距離の勢いは途切れ、
だいたいそのあたりで後ろのランナーに追いつかれ、抜かれてしまう。
結果的に私は、いつも2番目の位置に落ち着きました。

本来なら「抜かれたら抜き返す」強い気持ちが必要なのですが、
私は当たり前のように、その速いランナーのすぐ後ろにつきながら走る方がしっくりきました。
というのも、同じ組にいつも “学年で一番速い” と言われていた駿足の同級生がいたからです。

結局、後半のランナーが彼を中心に逆転してくれる。
そして、最後に誰かが抜いてゴールすると、チームは大歓声になる。
その流れを、後ろから見届けながら走るのが、私にとっては自然でした。

あの頃からすでに、
「自分が先頭に立つよりも、全体を整える位置にいること」が心地よかったのだと思います。

社会人になっても、その感覚は変わりませんでした。
目立つより、周囲の状況を見て動くこと。
0から何かを生み出すよりも、既にあるものを形にして流れを作ること。
冷静に人の気持ちを察しながら支えること。
その役割が、自分にはずっと自然でした。

新しい挑戦の「初回と2回目」が一番力を発揮できる場でした

私は、完全なゼロから新しいアイデアを生み出すことはあまり得意ではありません。
ですが、「やる」と決まったものを初回で実現レベルまで引き上げることは昔から得意で、何より好きでした。

初めての挑戦のドキドキ感や、「どうすれば形になるか」を探りながら動く時間が特に好きです。

初回は、とにかく“初めて”の連続です。
やることは山ほどあり、想像していた通りには進まない。
成功体験も前例もない分、2回目以降とは比べものにならないほど作業量は多く、大変さも大きい。
それでも、だからこそ「自由に組み立てられる楽しさ」があり、
試行錯誤しながら形になっていく瞬間には、独特のやりがいがあります。
そして初回がうまくいったときの喜びは、2回目以降とは比べものにならないくらい大きい。
そんな“初めての現場の熱”が、昔から私にはしっくりきていました。

2回目になると、初回で見えた課題を一つずつ整えられるので精度は高まります。
ただ、「好き」という意味では圧倒的に初回の方が大きいのが正直なところです。
初回の“形になっていく瞬間”が、自分の中では一番ワクワクする時間なのだと思います。

そして、昔から大切にしてきた考え方があります。
段取り八分、残り二分は現場合わせ。
完璧な計画を作るよりも、最初に流れを整え、残りは現場で柔軟に動く方が自分には合っています。

また、私は前例をそのまま踏襲するという進め方があまり好きではありません。
「前もこうだったから今回も同じでいい」というやり方には物足りなさを感じてしまいます。
やるからには責任を持ちたいし、自分自身も、その場にいる人も少しでも楽しくなるように動きたい。
そんな思いが、初回の現場で柔軟に形を整えるスタイルにつながっているのだと思います。

人との距離感についても、自分なりの癖があります。
大勢の中に長くいると疲れてしまうのに、完全に一人きりでも落ち着かない。
最近になってようやく、
「私は、ちょうどいい距離で人と関わるタイプなんだ」
と受け入れられるようになりました。

派手に引っ張るリーダーではないかもしれません。
でも、誰かが動き出す時に、そっと背中を押し、
一歩前へ進むための「最初の流れ」を整えることならできます。

これまでの経験から、
人生の再スタートや、生き方を立て直したい時に、静かに伴走する役割
自分に最も合っていると感じています。